玄関鍵が開かない理由で最も多いのは鍵穴の汚れです。シリンダー錠は鍵のデコボコの微妙な高さの違いで内部のピンを揃え鍵を開ける精巧な仕組みですから、ちょっとした汚れやホコリが思いのほか大きな問題となります。鍵が固いときに一般的な潤滑油（556など）を鍵穴にさす方もいらっしゃいますが、その時は良くてもしばらく経つと潤滑油がホコリを吸い寄せて更に開きにくくなります。お手持ちの潤滑油でその場を切り抜けそのままにしておくと最悪の場合まったく動かなくなり、鍵を交換するしかなくなりますので必ず後に述べる正しい清掃法で綺麗にしてあげる必要があります。また鍵に小さな丸いくぼみが並んでいるディンプルタイプのものが増えてきていることからキー自体にアカやホコリが付いて開かなくなるパターンも多くなってきています。ディンプル錠は一般的な鍵のシリンダー錠を更に精密にした構造になっているため、鍵を綺麗に拭ってあげるだけで状態が良くなることがあります。それ以外にも西日などで玄関ドア自体が膨張して開かなくなるといった鍵自体に問題のないケースもありますので慌てずに対処することが肝心です。この場合ドアヒンジ側に全体を押し付けるようにしながらドアノブを回すと開くことがあります。また開きにくい鍵を力任せに開け続けて中のシリンダーを壊してしまった場合は交換するしかありませんのでプロのサービスを受けたほうが良いでしょう。

鍵は古い歯ブラシなどでこすり付着したゴミやサビを取ります。シリンダー部は一旦ドアから取り外しエアダスターや掃除機を使用して中に溜まったホコリを綺麗にします。その後鍵専用の潤滑油をさして滑りをよくしシリンダーを元に戻します。鍵専用の潤滑油が手に入らない場合は一時的に柔らか目の黒鉛筆の芯でも代用できます。鍵のデコボコに鉛筆を塗りこみ、鍵穴にゆっくり抜き差しして滑りを良くします。ただし鉛筆の黒鉛も後で鍵の不具合の原因となる可能性があるため、できる限り鍵専用の潤滑油を使用してください。鍵専用潤滑油とボンベ式のエアダスターはホームセンター等で手頃な値段で手に入れられますので予め入手して置くことをお勧めいたします。鍵開けでなにかお困りのことがあれば弊社にご連絡ください。