玄関引き戸には2枚の引き戸が交差する中央部やドア枠側に鍵があります。それぞれのカギの経年変化による消耗や、鍵穴にゴミ・ホコリなどが詰まった状態で施錠・解錠を繰り返し、鍵穴が徐々に摩耗して破損するのが玄関引き戸のカギ不良でよくあるパターンです。また玄関の引戸が重くなってきた、鍵穴がズレてきた、といった症状は引戸の戸車（扉の下のレールに乗る形でドアを支えている回転部品）の不具合であることが多くあります。

カギ自体の故障はカギの交換を行います。左右の戸車のコマの高さがずれて扉の端が床をこすっている場合は、高さ調節を行うネジでの調整修理が可能ですが、戸車が破損している場合には戸車の交換が必要になります。一時的な応急処置として通常開けない固定側扉の戸車を外し、壊れた開閉扉の戸車と交換する方法があります。交換部品の入手方法ですがサッシメーカーの純正部品は一般の金物店やホームセンターでは手に入りにくいことがあります。扉のどこかに商品名などを記載したステッカーが貼ってあるので同じ物を取り寄せてください。またご自身でホームセンターで調達される場合は、似たような戸車がたくさんありますので、現物を持って行くことを強くおすすめします。次に調整作業ですが、引戸は若干高さがずれていてもなんとか施解錠可能です。しかし調整をきちんと行わないとカギに大きな負担がかかり、寿命を縮めるだけでなくいずれカギが壊れますので、ここからの調整は必須です。扉を戻し内側・外側それぞれから施錠・解錠をおこないます。扉を外してコマの高さ調整を行い、また扉を戻して施・解錠をテスト。この作業をスムーズにカギが動くようになるまで繰り返します。もし調整がうまくいかない場合にはお気軽に鍵屋にご依頼ください。またその場合にも玄関扉のステッカーに表示されている、メーカー名・シリーズ名・型番名をお伝えいただくとスムーズに進みます。