トイレや浴室のドアは人目に触れる場所でなく、セキュリティ性能もそれほど要求されないので耐久性や精度もそれなりです。このため使用頻度の割に低コスト、低品質な錠前が使用されていて壊れやすいと考えてください。また浴室・トイレなどの水回りは湿度が高く、錠前の内部部品が腐食することで壊れやすさに拍車をかけています。また鍵が見つからない・無いというパターンも多くあります。トイレやお風呂場のドア鍵は使用する方が内側から施錠し解錠して出てくるものですから、鍵を使用することはまずありません。このためいざ鍵が必要となってもどこにしまい込んだかわからず見つからないというケースも良くあります。

最も多いのがドアノブの空回りです。ドアノブの中にはバネが入っていて、このバネの弾性でノブが中央に戻るようになっています。このバネがはずれたり折れたりするとノブの心棒が回らなくなり、ラッチと言われる三角のベロが枠側にはまったまま動かなくなってドアが開けられなくなります。またノブの取り付けネジが緩んだまま使用し続けたことに起因するトラブルも多いので、常日頃からドアノブの緩みやガタツキを気にしておくことがトラブル回避につながります。いずれのケースもドアが開かなくなってからでは、ドアノブを取り外しての修理・交換が必要ですので、プロの鍵屋にご相談頂くのが一番です。一人暮らしの方やご家族が外出されているタイミングで、入浴中やトイレの使用中に閉じ込められてしまうとかなり悲惨な状況になります。弊社スタッフが救出に向かい脱出されたケースでは、一晩そこで過ごしたといったような「長時間閉じ込められた」というお話しをよく耳にします。お風呂場に携帯電話などを持ち込まれる方は少ないと思いますが、ひとり暮らしの方や、ご家族の帰宅まで時間がある場合には、携帯電話は大きな助けになります。あえてドアを完全に閉めずにおくというのも一つの選択肢になることも覚えておきましょう。